2025年7月17日に、都立紅葉川高等学校の1年生を対象に「ミライトーク」を実施しました!総勢約240名の生徒の皆さんに向けて、ワークショップ形式で授業を企画・運営しました。
<開催目的>
生徒が自分自身の価値観を深く理解することで、数ある将来の選択肢の中から、自分にとって本当に大切なものを見極め、自らの意思で選択していけるようなきっかけをつくる。
<授業内容>
講師による講演(価値観を知ることの大事さ、失敗談など)を聞いていただいた後、アスデッサンメンバーによるガイダンスに沿って、グループで「価値観発見カードゲーム」に取り組んでいただきました。「価値観発見カードゲーム」は価値観が書かれたカードの取捨選択を通じて生徒の自己認知と相互理解を促します。
<授業タイムライン>
1名の社会人の方にご登壇いただき、以下のタイムラインで授業を実施しました。
9:45~10:05 講師による講演
10:05~10:30 ワークショップ(価値観発見カードゲーム)
10:40~10:50 個人ワーク(自身が選んだ価値観を深堀りする)
10:50~11:00 選んだ価値観をグループでシェア
11:00~11:10 選んだ価値観を全体でシェア
11:10~11:30 まとめ
<お話いただいた内容>
講師の方は、学生時代に描いていた夢が叶わないまま社会人となり、不況の時代を経験した実体験を、当時の気持ちやエピソードを交えて話してくださいました。さらに、「高校生の今だからこそやっておくべきこと」についても、ご自身の経験をもとにアドバイスをいただき、生徒たちにとって将来を考える大切なヒントになりました。
講演ではワークやクイズといった参加型の工夫も随所に盛り込まれ、生徒と講師との活発なやりとりが生まれましたた

<ワークショップの内容>
本ワークショップでは、カードソート法を応用した「価値観発見カードゲーム」を活用しました。このゲームでは、43種類の価値観ワードの中から、生徒が自分にとって大切だと感じるワードを5つ選びます。
ワードを選んだ後には、それを選んだ理由や関連する体験について考える時間を設け、生徒が自らの価値観を整理し、自己理解を深められるようにしました。さらに、選んだワードとその理由を生徒間で共有する活動を通じて、「価値観は人によって異なってよい」 という気づきを得られるようにしました。

<生徒の感想や気づきを一部ご紹介します。>
- 自分の夢を追いかけて失敗して、安定を求めてその間に自分がしたいことを考え、今自分がしたいことを見つけられたというのがすごい。自分のしたいことを見つけて挑戦する勇気はなかなかもてないから本当にすごいと思いました。
- 誰にでもくじけることや失敗すること、時にはあきらめることもあるということがわかり、社会の厳しさを改めて理解できました。
- 自分の思い描く将来を、すぐに決め切ってしまわずに、たくさんの経験を通して視野を広げ、選択肢を広めようと思いました
- 価値観カードワークショップで、自分が何を大切にしているかを改めて知ることが出来ました。また、グループワークで他人の価値観を知ることで、自分の価値観が周りと対してどのように異なるのかを深く考えることができました。
- 将来を考える上では、自分の好きなことと得意なことだけを考えるだけではなく、価値観も大切にしなければいけないのだと気づくことができました。
- 価値観は成長に伴って変わっていくことを学びました。進路などに迷ったら、一度立ち止まり、自分の価値観を確認していきたいと思いました。
<担当者からひとこと>
自身の将来を考えるうえで、「好きなこと」「得意なこと」「大切にしている価値観」を知っておくことは非常に重要です。しかし、「大切にしている価値観」について深く考えたり意識する機会はあまり多くありません。そのため、これから進路を考え始める生徒の皆さんにとって、自分の価値観を整理するワークショップは大変貴重な経験だったと思います。
また、講演を通しても、働くことに対する価値観や考え方の幅広さを知る良い機会になったのではないでしょうか。一つひとつの仕事にはそれぞれやりがいや意味があり、「働く」ということの奥深さを実感できたことと思います。この授業で得た学びや気づきが、皆さん自身の将来を考えるうえで大切な手がかりとなることを心から願っています。
最後に、ワークショップに楽しみながら真剣に取り組む生徒の姿に、参加した大人側も大いに励まされたことを付け加えておきます。
当日のスムーズな運営にご協力いただきました先生方にも感謝申し上げます。
ありがとうございました!
