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【アスデッサン探究プログラム】

2学期の授業開催報告

@國學院大學久我山高等学校

2023年12月28日

アスデッサン初の試みとなる年間プログラム「アスデッサン探究プログラム」は、國學院大學久我山高等学校に提供している2学期の授業を無事に終了いたしました。
(※学校側の感染症対策方針に従って運営しております。)

4月17日の社会人の講演を皮切りにスタートした探究授業ですが、

2学期は、映像や放送室からのアナウンスなどを使い計920人に対し、半リモートで8コマのワークショップを実施しました。

プログラムの全体概要はこちらから
https://www.asdessin.org/blog/968d8834536

<アスデッサン探究プログラムのコンセプト>

本プログラムは、アスデッサンが考える「自分らしい未来を描く」ために重要な3つの要素を体系的にまとめた「アスデッサンモデル」に基づき実施しています。

生徒自身が自己理解を深め、納得できる将来像をイメージできるよう授業を設計しています。

また、このプログラムを通じて、問いを立て、情報を収集・整理し、意思決定を行うプロセスを経験できるように、参加型のワークやディベートを多く盛り込んでいます。これらの要素が互いに関係して影響し合うことを想定し、授業を通じて、自分らしい未来を描いていくための姿勢・態度も同時に形成されると考えています。

<プログラム>

2学期は1学期を踏まえて、描いたありたい姿を描き直す(必要に応じてアップデートする)ことと、ありたい姿にたどり着くために必要な要素を具体化することに重点をおき、授業を行いました。構成は次の通りです。

  • 9コマ目:ロールモデルビンゴ
    • より多くのロールモデルに出会うことで、まだ気づいていない選択肢を含め、将来像について複数の選択肢を考えるきっかけとする

夏休みの課題であったロルモラジオをもとに、興味を持ったことや参考にしたいことなどをクラスで共有しながら、ビンゴのマスに〇をつけていきました。

  • 10~11コマ目:ありたい姿を考える20の問
    • ありたい姿について様々な角度から言語化をすることで、自身の考えを整理し、自己の将来像に対する理解を深める
  • 12~14コマ目:ありたい姿を実現する「仕事探し」ワーク
    • ありたい姿を実現するための具体的な仕事と働いている人の例を知り、働く自分を想像する
    • その仕事に就くために必要とされる要素について考える
  • 15コマ目:「人生で大切にしたいテーマ」ワーク
    • これまで考えてきたありたい姿について、仕事以外も含めて実現する考え方(ロールモデル)を知り、あらためて自分が「人生で大切にしたいテーマ」について考える

また、ここまで、多様なロールモデルに出会ってきた生徒たちに、「モザイク型ロールモデル」の考え方もすすめました。

  • 16コマ目:振り返り&ありたい姿の実現に向けたワーク
    • 1~2学期を通じて描いてきたありたい姿を実現するために、取り組むことを具体化する

<生徒の感想や気づき(一部抜粋)>

■ありたい姿を考える20の問

・こうやって書いてみないと自分の考えも分からないんだなと思った。今日書いてみて自分でも自分のことをあんまり理解してなかったんだなと思った。

・普段考えないような内容の質問で、難しかったが自分のありたい姿を深めることができました。また周囲の人と回答を比べて、様々な価値観について考えることができました。
・今回はいつもに比べてお金の使い方や時間の使い方を熟考しました。わたしはお金よりも楽しい時間や思い出が大切だと考えるタイプなので自分をより見つめ直せて良かったと思います。

・いつもよりも悩む質問の数が多かったと私的に思ってた。自分じゃ考えないようなことをじっくり考えられました。

■仕事探しワーク
・やはり自分はスポーツ医師への道を歩もうと思う。改めて、勉強の大切さを感じたし、このままだと行きたい大学に行けそうにない。だから、今日から自分の生活を変えていきたいと思う。その第1歩としてフォーサイト手帳の活用を行い、自分の現状をしっかり理解したいと思う。
・班の子が出していた職業について、私は調べたことがなかったので、今まで興味がなかった職業について知ることができたのでよかった。
・様々な意見が飛びかって、私が目指すべきところが分からなくなった。

・自分の職業の年収や、やりたくない部分、デメリットを知ることができた。これらの点を踏まえて本当にこの仕事ができるか改めて考えさせられた。近いうちにある文理選択にも活かしたい。

■「人生で大切にしたいテーマ」のワーク(大切にしたいテーマと取り組み)
・自分が大切にしたいことは旅や食事を楽しむことにより人生を充実させることです。その為には、なるべく時間を取る事ができる仕事に就きたい

・自分が持っている知識や技術で完結させることなく、新たな知識や技術を取り入れる努力や発想を持った人になる。いくつになってもどんなライフスタイルであっても学ぶことへの向上心を持ち、自分を成長させる。

・「もっと笑顔の人が増えれば」という思いで、教育関係に携わって、社会問題を子供たちに伝えるということをしたいと思っていました。しかし、アフリカの国々=笑顔がないという考え方は違うのだと思ってからは、教育を通して伝えるということよりも、メディアを通して伝えていきたいと今は思っています。

<3学期に向けて>

多様な大人との出会いを現地で行うのではなく、ラジオや記事を通じて実現するワークショップの設計はチャレンジングなものではありました。しかし、ラジオや記事を通じて、また、生徒同士の感想共有を通じて、新たな価値観に触れることができたり、将来像を改めて描き直すきっかけとなったりした生徒もいた様子です。

1~2学期を通して、自己理解を深め、将来像を何度も描くワークを重ねてきたため、3学期はその集大成として、再度リアルな大人との出会いの場を設け、ありたい姿の実現に向けた行動を後押しできるような授業を実施予定です。

【先生向け】学校での授業導入のご相談はこちらから
https://www.asdessin.org/program

【中高生向け】社会人から仕事や進路選択の話を聞いてみたいという方はこちら
https://www.asdessin.org/miraidoor